以前のブログで、ニューヨークの地下鉄(MTA)についてまとめました。そこで、ニューヨークの地下鉄と日本の地下鉄は大きく異なることをお伝え出来たと思います。今回のブログでは、実際にニューヨークの地下鉄で私の友人がやらかしたことについてまとめていきたいと思っているので、本日もよろしくお願いします。
人生初のマンハッタン
話は遡るのですが、これは2024年の9月2日のことになります。
私は8月19日に交換留学のため日本を発ち、アメリカ・ニューヨーク州のストーニーブルック大学へ向かいました。
準備やオリエンテーション、買い物等が終わり時間に余裕が出来たので、9月2日にマンハッタンに行くことになりました。
大学はロングアイランドにあるので、JFK空港から大学へ向かう際にもマンハッタンを見たり、通ったりしなかったので、これが人生初めてのマンハッタンだったのです。
数少ない日本人の友人と一緒に行くことになり、その日はタイムズスクエア、ワールドトレードセンター(WTC)展望台、ブルックリンブリッジなどを回る予定でした。
LIRR(ロングアイランド鉄道に乗り、1時間20分ほどたつとジャマイカ駅に到着します。
ジャマイカはニューヨークシティ・クイーンズに属する街で、JFK空港へ向かうAIr Trainが出ていることでも有名なのですが、ジャマイカから西方面ではマンハッタンやクイーンズのビル群を見ることができます(マンハッタンの摩天楼は、クイーンズから見ると非常に綺麗です)。
そして、列車はウッドサイド駅を過ぎトンネルに入り、終点のグランドセントラル駅に到着しました。
LIRRの場合、マンハッタンにはペンステーションとグランドセントラルの二駅がありますが、いずれも地下にあります(ブルックリンのアトランティック・ターミナル駅も地下です)。
ペンステーションの方が本数が多いのですが、この日は乗り換えの都合上グランドセントラルを利用しました。
ペンステーションと違い、グランドセントラル駅は非常に内装が美しく、Apple StoreやMTAのグッズショップなどもあり、観光地としても有名なのでニューヨークを訪れた際にはぜひ行ってみてください。
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観光
グランドセントラル駅に到着した後は、10分ほど歩き世界的な観光地であるタイムズスクエアへ行きました。
タイムズスクエアは12/31のカウントダウン(New Year’s Eve)で非常に有名ですが、普通の平日でも混んでいます。
タイムズスクエアはマンハッタンの中心に位置しており、LIRRのペンステーション、グランドセントラル駅どちらからも歩いていくことができます。
グランドセントラル駅の場合は42番ストリートを西に、ペンステーションの場合は7番アベニューを北へ行くと着きます。
ニューヨーク・マンハッタンは基本的に東西を結ぶ道がストリート、南北を結ぶ道がアベニューと呼ばれており、覚えると非常にわかりやすい構造をしています。
例えばペンステーションは34番ストリートにあるので、地下鉄の駅名は34番ストリート・ペンステーションになっていますし、タイムズスクエアは42番ストリートなので、タイムズスクエア・42番ストリート駅です。
タイムズスクエアではその広告の数と観光客の多さに圧倒されたのですが、正直一番感動したのはグランドセントラルからタイムズスクエアまでの道中です。
というのも、マンハッタンの高層ビルの数には本当に圧倒されます。
日本にも東京や大阪のような、ビルが多く並んでいる街は多いですし、高さ自体では東京スカイツリーや東京タワー、あべのハルカスなど超高層ビルやタワーが多いですよね。
ですが、東京や大阪の場合は市街地の面積が非常に大きくなっています。
例えば東京の場合は、埼玉や千葉、神奈川と市街地が繋がっていますし、大阪も京都や兵庫と共に京阪神と呼ばれている大都市圏がありますよね。
しかし、ニューヨークの場合、鉄道(LIRR等)に30分も乗れば高いビルは一切無く、住宅街が広がっています。
皆さんがおそらく想像しているニューヨークは、マンハッタン島の摩天楼であり、そのマンハッタンは面積的にはすごく小さいです。
よって、多くの観光地(タイムズスクエア、エンパイア・ステートビルディング、ワールドトレードセンター、セントラルパーク、ロックフェラーセンター、ワシントンスクエア)と経済の中心地(ニューヨーク証券取引所、ウォール街)がその小さな島に位置しているので、マンハッタンには非常に多くの高層ビルが立ち並んでおり、その姿は本当に圧倒されます。
特に先ほど紹介した34番ストリートから42番ストリートの間はどこを歩いてもビル群なので、初めて訪れる方は間違いなく感動します(東京・大手町も確かにすごいですが、比べ物にならないです)。
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ぜひニューヨーク・シティは人生で一度、訪れてみることを強くお勧めします(時差は日本-14(-13・サマータイム)時間で物価も高いですが)。
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事件
それでは、今日のブログの本題に入っていきたいと思います。
ワールドトレードセンター展望台
上でまとめたように私と友人はグランドセントラル駅からタイムズスクエアに向かい、タイムズスクエアで写真を撮った後、ワールドトレードセンターの展望台へ行く予定でした。
ワールドトレードセンターは2001年9月11日の同時多発テロによって全壊してしまったのですが、2016年に新しいものが開業し、これは正式にはOne World Trade Centerと呼ばれています。
ニューヨーク・マンハッタン島の南端部に位置しており、高さは541mもあるので、マンハッタンやクイーンズ、ブルックリンからもみることができ、地下鉄でも容易にアクセスが可能になっています。
このワールドトレードセンターには展望台がついており、ニューヨークの街を一望できる絶好の場所になっています。
私は昼に行ったのですが、ニューヨークは夜景が本当に綺麗な街なので、夜に行くのも非常におすすめです。
マンハッタンの南側に位置しているので、自由の女神やブルックリンブリッジ、ブルックリンブリッジを非常に近くにみることができますし、少し離れたところに位置しているエンパイア・ステートビルディングもしっかりとみることができます。
マンハッタンの展望台は非常に人気のため、値段も高額になっており、公式ホームページでの購入だと41.5ドルかかってしまうのですが、例えばtrip.comでチケットを購入すると6ドルほど安い35ドルで購入することが可能ですので、ぜひ利用してみてください。
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ニューヨークの展望台は残念ながらどれも高額です(特にエンパイアステートビルディング)。
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地下鉄
タイムズスクエアからワールドトレードセンターへ行く場合には、赤の1・2・3番線に乗る必要があります。
まずは1番線の場合、各駅停車なので、タイムズスクエア・42番ストリート駅からdowntown方面South Ferry行きの電車に乗って、WTC Cortlandt駅で降りる必要があります。
各駅に停まりはしますが、所要時間は15分ほどと、そこまで長くはありません。
一方、2・3番線は急行のため、停車駅が非常に少なく、かつWTC Cortlandt駅へ行かないため、2・3番線利用の際にはPark Pl駅で降りてください。
いずれもDowntown方面行きの列車に乗り、所要時間は8分と短くなっていますが、その代わり歩く距離が長くなっています。
1番線の場合、ニューヨークの地下鉄では非常に珍しく、WTC Cortlandt駅はとても綺麗な駅になっており、Oculusというショッピングセンターにも繋がっているので、非常におすすめです。
私と友人は、あまり歩きたくなかったので1番線に乗車しました。
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基本的には1番線の利用をお勧めします。
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事件発生
先ほど述べた通り、これが私たちにとって人生初めてのマンハッタンだったので、当然ニューヨークの地下鉄に乗るのも人生で初めてでした。
現在ニューヨークの地下鉄ではクレジットカードのタッチ決済で運賃を払うことができるので、従来のメトロカードは買う必要がないのですが、近い将来に廃止されてしまうので記念に購入し、それ以来メトロカードを利用しています。
ちなみに、グランドセントラル駅のLIRRの券売機で購入したので、紙のメトロカードが出てきましたが、後日地下鉄の券売機で新しいメトロカードを購入したところ、プラスチックのものがもらえました。
タイムズスクエア・42番ストリート駅から地下鉄に乗ったわけですが、まずいきなりニューヨークの地下鉄の洗礼を浴びました。
前のブログにも書いたのですが、赤ちゃん連れの母親が地下鉄車両内で乗客に一人ずつ声をかけ、お菓子を売っていたのです。
日本ではみたことのない光景で、ニューヨークの地下鉄の現状についてもあまり調べていなかったので、驚きましたが、目を合わせないことで購入せずにすみました。
そして、次は車内で暴れる男性です。
ニューヨークの地下鉄には色々な乗客が乗っているのですが、まれに車内で大きい声で叫び回る人がおり、私たちはこの時に遭遇しました。
正直お菓子よりもこっちの方が怖く、叫びながら各乗客に近づいてくるのですが、これもまた無視をすることで次の乗客の方へと移動していきました。
改めてになりますが、ニューヨークの地下鉄内では、このような乗客に遭遇した際には目を絶対に合わせないようにし、そしてそのような乗客に遭遇してもいいように、空いている車両は避けるようにしましょう。
日本とは異なり、基本的に車両間の移動は禁止されているので注意が必要です。
ニューヨークの地下鉄は、日本のとは異なり自動放送や液晶パネルがないため、次の停車駅は基本的には車掌のアナウンスを聞く必要があります。
もちろん、停車駅がわかる古い液晶ボードがついている車両も多いので、それがある場合は良いのですが、それがついていない車両もあり、さらに地下は日本と異なり電波がほぼ通じないため、毎駅電車がつくたびに駅名を確認せざるを得ないことがたまにあります。
そして、この1番線の電車がまさしくその例で、駅に着くたびに駅名と車掌のアナウンスを確認する必要がありました。
タイムズスクエア・42番ストリート駅から11個目の駅がWTC Cortlandt駅なのですが、先ほど書いた叫び回る男性が目的地の一つ手前の駅で私たちの車両に乗ってきたので、その男性に気を取られてアナウンスを聞かないうちに駅に到着してしまいました。
ドアが開いた時には、まだ目的地についたことを知らず、その後に私がドアの外を見るとWTC Cortlandtと書いてあったので、そこで到着したことに気づきました。
しかしその時点でドアが開いてから少し時間が経っていたので、私は走って電車から降りました。
私がドアの隣の席に座っており、友人はその隣にいたので、友人は私に続いて電車を降りようとしたのですが、その時地下鉄のドアが閉まり始めたのです。
1人だけ降りれないということはたまにあるのでそれなら良かったのですが、今回は友人の足が閉じるドアに引っかかったため、片方の靴が車内に残されてしまったのです。
ドアは閉まったため、電車はそのまま発車してしまい、友人は片方の靴を紛失してしまったのです。
その後
ニューヨークの地下鉄で窃盗の被害にあったことがある人はいるかもしれませんが、靴をなくす人はほとんどいないと思います。
そもそも、ニューヨークの地下鉄に限らず、外で靴を片方なくすというのは温泉などを除くとまずないですよね。
私たちはまずそのまま改札を出て、どうするかを考えました。
友人がタイムズスクエアを出た際に、駅の近くのバーガーキングのモバイルオーダーをしていたので、まずはお昼ご飯を食べることにしました(幸運なことに、ワールドトレードセンター展望台の予約時間までは1時間以上ありました)。
バーガーキングへ向かう前に、MTAの忘れ物フォームの記入をしましたが、当然のごとくその日から今日まで連絡は一切ありませんでした。
ニューヨークの地下鉄で忘れ物をしたら、残念ですがまず戻ってくることはないと考えるのが賢明だと思います。
バーガーキングまでは徒歩数分で行けたので、友人は私の肩を借りながら片足で歩いて到着しました。
当然片方の靴がない人は誰もいないので、バーガーキングの店員にも非常に驚かれましたが、その店員が非常に親切な方で、近くの靴屋を教えてくださいました。
食事を食べ終わった後に紹介の通りの靴屋へ向かったのですが、その日はLabor’s Dayで多くの店が閉まっており、その靴屋も開いていませんでした。
ですが靴なしで展望台へ行くわけにはいかなかったので、予約時間をすぎていたものの靴を買うことを優先しました。
すると、近くを歩いていた男性が事情を聞いてくださり、近くにZaraがあることを教えてくださいました。
数分歩いてZaraに到着し、ありがたいことに靴が売っていました。
値段もあまり高くなかったので、友人は即座に購入を決意し、数時間ぶりに両足靴で歩くことができました。
Zaraは入口にガードマンがいるのですが、片足しか靴を履いていない友人のことを明らかにじっと見つめていました。
また、購入後もすぐに履く必要があったため、梱包の袋から靴を取り出してもらったのですが、そのような客はあまりいないため、店員もやや驚いていました。
何がともあれ、友人が靴を購入できたので、その後はワールドトレードセンターの展望台に行き、徒歩でブルックリンブリッジを渡るなど非常に充実した一日になりました。
ニューヨークの地下鉄には、“Don’t be someone’s subway story”という広告があるのですが、この靴紛失事件はまさに “be someone’s subway story”ですよね。
ニューヨークに行く機会のある方は、誰かのお話にならないように注意してください。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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