お久しぶりです。アメリカでは先月末から春学期が始まり、少し忙しかったのでブログが更新できていませんでした。今後も、12月や1月と比べると頻度は落ちてしまうと思いますが、できる範囲で頑張っていきたいと思っています。今回は、日本では欠かせない娯楽のカラオケについてまとめていきたいと思っています。よろしくお願いします。
アメリカの娯楽
以前のブログにも書いたのですが、残念ながらアメリカの大学生の娯楽は、日本の大学生と比べるとずっと少ないように感じます。
理由はいくつかあるのですが、一番の理由はアメリカ人の大学生の多くが週末になると寮ではなく実家に帰ってしまうということです。
特に私の留学先の大学はマンハッタンから鉄道で2時間ほどの距離にある(のどかな田舎)ため、留学生を除く学生の多くはニューヨーク州の他地域の出身です。
ですが寮が大学の敷地内にあるため、実家から通学してくる学生は非常に少なく、彼らは週末になると大体実家に帰り、家族と一緒に過ごします。
ですので、日本のように授業の後に飲みに行ったり、カラオケに行ったり、休日にみんなで遊びに行ったりということがあまり盛んではないのです。
もちろん大都市の中心部にある大学の場合は違うのかもしれませんが、アメリカは国土のほとんどが田舎のため(ニューヨークですら鉄道に30分乗れば田舎)、前学期も友達の車に乗せてもらい買い物や食事に行く、あるいはマンハッタン等のNYCに遊びに行くというのが娯楽でした(NYC出身の学生も多いので、彼らにとってはマンハッタンも観光地ではありません)。
もう一つ挙げられるのが、アメリカでは21歳未満の場合できないことが非常に多いということです。
日本は現在成人年齢が18歳で、飲酒や喫煙などは20歳ですよね。
例えばカラオケのオール(深夜帯利用)は18歳から可能なので、大学生になると高校生と比べて一気に自由度が上がります。
また、20歳も基本的には大学二年生の年齢なので、大学生活の半分以上はお酒やタバコ等を楽しむことができます。
一方アメリカでは、自動車の免許は16歳から取れるのですが、お酒やタバコなどは21歳からなので、それに準じて21歳にならないとお酒を扱うお店(バーなど)に入ることすらできないということも多いです。
21歳は大学三年生(アメリカではjunior)の年齢なので、大学生活の半分以上法律に縛られることになります。
この21歳のルールは結構面倒臭く、例えば多くのホテルではチェックインの年齢制限が21歳になっているので、旅行をする際ですら支障が出てくるのです。
大学生になると同時に親元から離れて暮らすことが多いアメリカですが、21歳になるまでは娯楽が半減してしまうのです。
つまり、休日になってもあまり遊びに行くところがないため、上述の通り買い物か外食くらいしかすることがないのです(それ以外だと店には行けない代わりにホームパーティが盛んです)。
ですが、正直これだとつまらなすぎるので、21歳未満の高校生や大学生でも楽しめる場として、日本で大人気のラウンドワンが実はアメリカにもあるのです。
そして実は私が現在住んでいるロングアイランドにもこのラウンドワンがあるので、今回はそこのカラオケに行ってきました。
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アメリカのカラオケがどのようなものなのかをお伝えできればと思います。
なぜカラオケなのか
以上の通り、アメリカでは日本と比べて大学生が遊べる場所が限られています。
私が日本にいた頃は、主にカラオケやボウリング、プロ野球観戦、旅行が主な娯楽で、たまに友人と飲み会をしたりしていました。
アメリカにもボウリング場はありますが、貸履が1000円ほどするため一回も行ったことはなく、メジャーリーグは3回いきましたが現在はオフシーズン、旅行も食費やホテル代が日本よりもかなり高いため、あまり頻繁には行くことができません。
前述の通りアメリカの飲酒は21歳からなので、今年の5月に21歳になる私はかなり制限が多いということになります。
そんな中で残された唯一の希望がカラオケというわけなのです。
あまり観光ガイド等には載っていないのですが、NYCのクイーンズにあるフラッシングという地区がアジア人街となっており、そこに中国系のカラオケ店(GV KTVというお店・詳細はこちら)があるので、昨年一度そこへ行ったのですが、日本のカラオケボックスとはやや異なり、値段も高かったのですが、日本の曲も収録されていたので、ある程度楽しむことができました。
ですがフラッシングは私が現在住んでいるストーニーブルックからは鉄道で2時間以上かかってしまうので、マンハッタンよりも時間がかかってしまい、あまり頻繁に行くことができません。
ですので、今回はストーニーブルックのあるサフォーク群のお隣、ナッソー群ヒックスビルにあるラウンドワンのカラオケに行くことにしたのです。
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ラウンドワンの所在地
現在ラウンドワンはニューヨーク州に三つあり、そしてNYCから距離的に一番近いラウンドワンがお隣のニュージャージー州に開店する予定だと言います。
このニュージャージー州のラウンドワンを除くと、ここで紹介するロングアイランド・ナッソー群ヒックスビルにあるラウンドワンがシティからもっとアクセスがしやすく、かつ近いラウンドワンになります。
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ロングアイランドに住んでいる身からすると非常に嬉しいです。
このラウンドワンはBroadway Commonsというモールの中に入っていて、最寄駅はLIRRのヒックスビル(Hicksville)駅になります。
このヒックスビル駅はニューヨーク・マンハッタンにあるペンステーション(Penn Station)から一本でいくことができ、所要時間は45-53分ほどになっています。
値段はピーク帯(平日のラッシュ時間帯のみ)が14.50ドル、それ以外の時間帯が10.75ドルになっています。
本数も1時間に4本ほどあるのでアクセスしやすいと思います。
アメリカあるあるなのが、大都市中心部を外れるとモールは大抵駅から離れたところに位置しています。
ですがこのBroadway Commonsは駅の目の前ではないものの、歩いて10分ほどのところに位置しているので、車を持っていなくても簡単にいくことができます。
またアメリカですので、治安を心配する方もいるでしょうが、ロングアイランドは一部の地域を除いて(クイーンズ・ジャマイカなど)基本的に治安は非常に良く、ヒックスビル周辺は夜でも普通に歩くことができます。
ラウンドワンとは逆方面にはなってしまうのですが、駅から15分ほど歩いたところには日本風のクレープ屋さん・T-swirl Crepeというお店もあるので観光地ではありませんがおすすめの地区です。
このBroadway Commonsは特段大きいモールではないのですが、いずれもロングアイランド唯一のラウンドワン、そしてIKEAがあるということから重宝されています。
IKEAでは家具等の販売はもちろん、スウェーデン料理が食べれたり、1ドル台でアイスクリームやホットドックを販売しているので、機会があればぜひ行ってみてください(シティ内ではブルックリンにIKEAがあります)。
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アメリカのラウンドワンのカラオケ
ではついに本題の、アメリカのラウンドワン、そしてそこのカラオケについてまとめていきたいと思います。
ラウンドワンの構造
このモールのラウンドワンの構造は、一階にアーケードゲームコーナーがあり、地下一階にボウリングやダーツ、卓球やカラオケなどのコーナーが広がっています。
アーケードゲームの機械は日本のSEGAやKONAMIが製造したもので、日本から直輸入されたものを利用しています。
ですので、注意書きなども日本で見るものがそのまま書いてあり、非常に懐かしい気持ちになりました。
客層は家族連れや、私たちのような学生が多く、アメリカの高校生や大学生の娯楽施設になっていることを実感できました。
カラオケは地下一階なので、エスカレーターで地下一階の受付へ向かいました。
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カラオケの受付
地下一階に行くと、受付があるのでまずはそこにいく必要があります。
受付をする際に必要なのはID(身分証明書)です。
日本でもカラオケに行く際には学生証を見せることが多いですが、アメリカの場合は年齢を確認するために使うことがほとんどです。
しかし大学の学生証には日本とは異なり生年月日等が書いていないので、日本人の場合はパスポートか(持っている場合)国際免許証を見せる必要があります。
アメリカは国内線の飛行機に乗る際でも必ずパスポートの提示が必要なので、常に持っておくことをお勧めします。
私はこの日持っていなかったので、一緒に来ていた韓国人の友人がIDを提示しました。
IDを見せて身分確認ができたところで初めて受付をすることができます。
主に聞かれるのは人数と利用時間で、それによって料金が変わってきます。
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これが実際に受付においてあった料金表で、チップはありませんでした。
私は土曜日の12時以降に2人で1時間利用したので、部屋の料金が24ドル、一人当たり12ドル(1800円ほど)でした。
この受付で下記のボックスを受け取り、指定された部屋(ボックス)へ案内されました。
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カラオケボックスの様子
いくらラウンドワンとはいえ、ここはアメリカ。
日本のラウンドワンのカラオケとは仕様が大きく異なっています。
まず異なるのはカラオケボックス内です。
日本で二人でカラオケボックスに行く際、大体は小さな部屋に案内されますよね。
ですがこのラウンドワンで案内されたのはパーティールームのような大きな部屋でした。
なぜこのように大きな部屋しかないのかというと、アメリカ人は日本人と異なり少人数でカラオケに行くという習慣があまりないからです。
彼らは普段から人前で歌うことに抵抗感があるので、パーティーであったり、大人数で盛り上がったりする際にのみ歌うので、おそらく大きい部屋にしないとあまり需要がないのだと思います。
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部屋が大きいことには違和感を覚えませんでしたが、いざ部屋に入ってみると前客の利用したコップ等がそのまま放置されており、明らかに清掃が入っていませんでした。
配置としてはテーブル一つに対して椅子が六つあり、テーブルが室内に二つ、そして二人用のソファが一台ありました。
私たちは二人だったのでソファを使用すれば良かったので、直接的な影響はありませんでしたが、お金を払っているわけですからしっかり清掃はしてほしいですよね。
そして歌の歌詞を表示するモニターが部屋の奥の真ん中にあり、音量調節等をすることができる機材も下に設置されていましたが、日本とは異なり充電用のコンセントの数が部屋の大きさに対してすごく少なかったです(10人以上入れる部屋に2つしかありませんでした)。
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選曲の仕方
日本のカラオケでは、機械で歌を探してボタンを押すだけで予約をすることができますよね。
しかしアメリカのラウンドワンの場合は少し複雑です。
上の写真にも少し映っているのですが、スクリーンの右下にQRコードがあり、それを読み取ってhealsonicというアプリから歌を選曲していく仕組みになっています。
またこのhealsonicのWIFIに繋げることで、アプリの画面上から曲の予約を直接することができるようになるのです。
WIFIに繋げない場合は、healsonicあるいは選曲できる曲全てが載っている本(曲リスト)で歌いたい曲を探し、その曲の歌番号をリモコンに打つことで予約することができます。
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初めてだったので10分ほど戸惑いましたが、その後は問題なく選曲・予約することができました。
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もしアメリカのラウンドワンのカラオケに行かれる方がいましたら、healsonicを事前にダウンロードすることをお勧めします。
カラオケの感想
長々と書いてしまい申し訳ありません。
最後に感想と、おすすめ度をまとめたいと思います。
まず値段ですが、日本と比べると高いですよね。
特に日本の場合カラオケでは学割が聞くことが非常に多いので、それが一切ないというのが少し残念でした。
ですがインフレを考慮すると異次元の価格ではないのでまあ許容できますが、やはり清掃されていなかったのはあまり気持ちの良いものではありません。
お金を払っているので、そこはしっかりして欲しかったです。
そして皆さんが気になる日本の曲ですが、残念ながら坂本九さんの上を向いて歩こう(英語名:sukiyaki)しか収録されていませんでした。
正直ラウンドワンは日本の企業なので、日本の楽曲も追加されていることを結構期待していたのですが、アメリカなのでしょうがないのかもしれません。
しかし、日本の曲に限らず、BTSのような超人気グループの曲ですら一切収録されておらず、アメリカ人の歌手が歌っているものしかないと考えた方が良さそうです。
そして最後にカラオケの機械ですが、日本は採点機能がありますが、このラウンドワンのカラオケにはそれがなく、スクリーンはただ歌詞を写すだけのものです。
ですので、日本の曲を歌いたい場合にはパーティルームとして捉えて、歌っちゃ王やJOYSOUNDが出しているカラオケ練習用の楽曲をYouTube等で流して歌うのもアリかもしれません(例えば歌っちゃ王の長渕剛・とんぼの場合はこちら)。
よってスクリーンがただ歌詞表示の役割しか果たしていないため、スペースとマイクにお金を払っているようなものなので、日本のようなカラオケを楽しむことは到底できません。
おすすめ度は、
日本の曲を歌いたい方は
アメリカの曲を歌いたい方は
といったところだと思います。
もし将来アメリカで生活することになったら、カラオケの機械を日本で買ってアメリカに持っていくのが良いだろうなとこのラウンドワンでのカラオケを通じて強く思いました。
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ですが、曲の種類などは行ってみないとわからないことですし、ブログのネタにもなったので良かったかなと感じています。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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