前回自炊について書いたので、本来は食堂や外食についてまとめたいのですが、11/3にボランティアをしてきたので、今回は忘れる前にそれについてまとめたいと思います。
ボランティアとは
ボランティアという単語を聞いたことがない人はいないと思います。
ボランティアとは、他の人や組織のために自らすすんでかつ賃金を求めずに働くことで、日本でも盛んに行われています。
ボランティアが初めて行われたのは中世イギリスの病院で、約500人が貧しい人や病人を救済する目的で設立されましたが、現在ではアメリカの文化のひとつになっています。
初めてのボランティア
先程書いたボランティアの定義は、ある程度知っていましたが、これまで私は人生でボランティアをしたことはありませんでした。
何度かボランティアを勧められたことがありましたが、お金を貰わずに仕事をすることにどうしても抵抗感を覚えてしまい、なかなか踏み出せていなかったのです。
ですので、アメリカに留学中にボランティアをすることはあまり考えていませんでした。
しかし、9月に大学から交換留学生に向けて11/3のニューヨークシティマラソンのボランティアに関するメールが届きました。
日本でなかなか踏み出せなかったボランティアでしたが、アメリカでは様々なことに挑戦してみたいと考えていたので、躊躇うことなくすぐに申し込みをし、人生初のボランティアをニューヨークシティマラソンですることになったのです。
ニューヨークシティマラソンとは
ここで、私が今回ボランティアを行ったニューヨークシティマラソンについて軽く説明をしたいと思います。
ニューヨークシティマラソンは、走ることを通じて健康的な生活と強いコミュニティを構築することを目標に掲げており、2006年から4.6億ドルもの金額がチャリティーを通じて寄付されています。
マラソン大会は1970年に第一回大会がセントラルパークで行われ、当時は127人が参加、55人がゴールという非常に規模の小さいイベントでしたが、2019年には5.3万人ものランナーがフィニッシュテープを切りました。
2020年はCOVID-19の影響でバーチャルマラソンという形で行われましたが、翌21年もパンデミックの最中にも関わらず2.5万人が完走し、50周年を迎えました。
そして私がボランティアとして参加した今年の2024年大会では、5.5万人以上のランナーが200万人以上の聴衆、そして1万人ものボランティアに支えられニューヨークを走りました。
(Reference: https://www.nyrr.org/about)
日本で最も大きい東京マラソンの参加ランナーが3.8万人であることを踏まえると、ニューヨークシティマラソンの規模の大きさが伺えます。
レースはニューヨーク市の南側に浮かぶスターテン島から始まり、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、そしてマンハッタンを経由してセントラルパーク内のゴール地点に向かうものになっています。
よってこのレースでは、ニューヨーク市の五つの自治区全てを通過することになり、世界一の街ニューヨークの景観を楽しみながら走ることができるのです。
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↑マラソン当日の様子。沿道にもたくさんの観客がいることがわかります。
ボランティアの仕事内容
今回私たちが仕事をしたのはニューヨーク・ブルックリンの地下鉄グリーンポート・アヴェニュー駅近くの13番目給水所で、時間は午前11:30から午後3:00まででした。
マラソンの距離は42.195キロメートルと知られていますが、アメリカではマイルという単位を使用しており、マイルの場合距離は26.2マイルになります。
この13という数字はスタート地点から13マイルということを意味するので、私たちの給水所はレースのほぼ中間地点に位置していたということになります。
ニューヨークシティマラソンでは、応急救護のボランティアもあるのですが、私のように医療の知識がない者は給水所でのボランティアをすることになります。
場所に関しては、給水所の数だけ選択肢があるので、ニューヨーク市民の場合は柔軟に対応できますが、私は現在ロングアイランドのストー二ーブルックに住んでいるので、ニューヨーク中心部まで鉄道で2時間ほどかかります。
よって朝からのシフトには残念ながら間に合わないので、今回は11:30からのシフトにしました。
仕事内容は単純で、給水所で飲み物をランナーに渡すという仕事です。
飲み物は水とレモネードの二種類で、レモネードに関しては粉と水を混ぜて作る必要があります。
私は友人と一緒に参加しレモネード係になりました。
水の係は白いポンチョ、レモネードの係はオレンジのポンチョをそれぞれ着用し、ブースと紙コップの色も分けられているので、ランナーの混乱は少なかったです。
まず紙コップをテーブルの上に並べ、その後ピッチャーで大きなバケツに入っているレモネードをすくって、紙コップに注いでいきます。
この作業を2人で行い、もう1人がランナー側に立って飲み物をランナーに渡します。
11:30から2:00までの約3時間程はランナー混雑し続けたので、休憩をしつつこの作業を何百回と繰り返し行っていました。
私自身、役割を友人と交換しながら行っていたので、給水所における仕事はレモネードを作ること以外は全てできました。
また最後に使用済みの紙コップの廃棄や、紙コップを置くのに使用したテーブルの片付けなどを行い、当初の予定より30分ほど延長し3:30頃に全ての作業が終了しました。
ボランティアの感想
まず、今回のボランティアは非常に楽しく、ボランティアという活動についてよく知ることができたと思います。
ボランティアをする際に重要なのは、仕事内容を教えてくれたり、監督してくださるリーダーだと思うのですが、今回のボランティアのリーダーの方々は皆優しく、丁寧に説明してくださったので、非常に快適に仕事をすることができました。
また、ボランティアの参加記念としてバッジとニット帽が貰えたので思い出に残りますし、最後にお菓子も配ってくださり非常に親切なボランティア活動だったと思います。
衝撃だったのは、ボランティア活動が終了した頃に、ブルックリンの地元民の一部が、給水所で使用しなかったペットボトルの水を持って帰っていったということです。
日本ではあまり考えられない光景なので、改めてアメリカの格差社会の現実を知ることができました。
またボランティアの年齢層ですが、ずっと立って作業をする必要があるので、私の担当した給水所ではボランティアは学生がほとんどでした。
また、マラソンのボランティア、あるいはマラソンの応援の際に気をつけないといけないのは、マラソンで道が通行止めになるので、反対車線に行くことすらかなり時間がかかるということです。
今回の場合、ブルックリンの集合場所に向かうためにクイーンズから橋を歩いて渡って行こうとしたのですが、その橋がマラソンの影響で利用出来ず、結局地下鉄に乗る羽目になりました。
また、ボランティアの後にニューヨーク市内で遊んで帰ったのですが、いくら大学生とはいえかなり疲れてしまったので、ボランティアの後はあまり予定を入れない方が良いと思います。
11月のニューヨークは、日によって暖かい日と寒い日の両方があるのですが、今日はとても寒く、厚着をする必要がありました。
しかし、天気は快晴だったので、太陽が当たっている間は暖かさを感じられる程度になり、状況はよかったと思います。
雨が降ってしまうと、ランナーとボランティア、両方ともかなり厳しいコンディションになってしまうので、晴れが多いニューヨークはマラソンに適していると感じました。
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ニューヨークでは約二ヶ月ほど、ほぼ雨が降りませんでした。
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↑記念にいただいたニット帽。当日は使用しませんでしたが、日常生活でも使用できそうです。
今回は、ボランティア活動についてでした。皆様も機会があれば、一度ボランティア活動をしてみることをお勧めします。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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