以前のブログで書かせていただいた通り、私は先月の冬休み中にアメリカからイギリスに旅行へ行ってきました。イギリスへ行くのは初めてだったのですが、アメリカとの違いに気付かされることが多かったので、この度ブログで紹介しようと思います。留学先や旅行先で悩んでいる方のお助けになれたら幸いです。では本日も、よろしくお願いします。
英語
まずはおそらく多くの人々が知っているであろうことから。
アメリカとイギリスはどちらも英語ネイティブの国として有名で、両国とも日常生活で利用する言語は基本的に英語になっています。
しかしこの英語が微妙に異なっており、それぞれアメリカ英語、イギリス英語と呼ばれています。
具体的に何が違うのか気になる人も多いと思うので、いくつか紹介したいと思います。
アメリカ英語 | イギリス英語 |
center | centre |
theater | theatre |
restroom/bathroom | toilet |
subway | underground |
1st floor | ground floor |
elevator | lift |
いずれも言語は同じなので、通じないことはありません。
ですが、私は半年ほどアメリカで生活してからイギリスに行ったので、エレベーターがliftと書かれてあったり、ホテルの部屋が2階なのに1st floor(1階がground floor)と表示されていることに違和感を感じました。
日本の学校では基本的にアメリカ英語を学習するため、アメリカの方が英語の観点からは不自然に感じることがないと思います。
しかしこれは数日間で適応できるので、別に大きな問題ではありません。
問題は発音です。
アメリカ英語とイギリス英語は若干発音や話し方が異なっており、私はアメリカ英語の方が断然聞き取りやすいですし、多くの日本人はそうだと思います。
私はアメリカの東海岸・ニューヨーク州にいることもあり、英語のスピードが早い人が多いのは事実ですが、そこまで苦労することはありませんでした。
しかしイギリスの英語は聞き取れないこともあり、特に北のスコットランドやその近くの地域へ行くと訛りが強くなるため、余計に聞き取れなくなってしまいます。

ですので、もちろん個人差はあるのですが、アメリカ英語のほうが話している内容を理解しやすい傾向にあると思います。
治安
日本は治安が非常に良い国として知られていますが、アメリカとイギリスはどうなのでしょうか。
治安に関しては、正直単純に国同士を比較するのは難しいです。
というのも、各国各都市各地域に治安の良い場所、悪い場所があるからです。
アメリカの場合特にそれが顕著で、ニューヨークを例にとっても、ブロンクスは治安が悪めですし、クイーンズは大部分が治安の良いエリアであるものの、JFK空港の玄関口であるジャマイカ付近は非常に物騒としたエリアです。
また現在私が暮らしているロングアイランドは皆さんが抱いているであろう治安の悪いアメリカとは大きく異なり、とても安全な地域になっています。
ですのであくまで参考程度にしてもらいたいのですが、イギリスとアメリカでは治安においてそこまで大きな差があるわけではありませんが、イギリスの方が治安がいいと私は感じました。
そして、正直な話、イギリスと日本もそこまで治安の差があるとは思いません。
なんなら、皆さんが危ないと感じているであろうアメリカも、そこまで治安は悪くありません(ちなみに地上は、の話です)。
(ここでいうアメリカは、ニューヨーク、ボストン、ワシントンDCの街を歩いたことに基づいた感想、そしてイギリスはロンドンとリーズに行った経験を踏まえたものです)
日本とイギリスを比較した際に違うのはホームレスの数だと思います。
日本と比べるとイギリスの街にはホームレスの人々が多かったのですが、彼らの多くは人が多い大通りなどに集中しているので、怖いと感じることはありませんでした。
一方でアメリカ・ニューヨークの場合は人通りが少し少ない通りにホームレスが多く、特に夜だとそこで寝ている人も多いです。
怖いというか、なんか不気味といった表現の方が正しい気がします。
そして、日本・イギリスと比較してアメリカの異なる点は街が汚いということです。
ゴミもそうですし、ニューヨークの場合道路から煙が出ていたり、変な匂いがしていたり、街中にフードトラックや偽高級品販売があったりと、街が汚くなる要素が揃っています。
正直、治安が悪いというよりも、ホームレスの多さと街の汚さがアメリカの都市(例えばニューヨーク)は圧倒していると感じました。
もちろん、日本やイギリスと違い、アメリカでは銃の所持が認められており、銃撃事件のニュースが日本で報道されることもありますが、正直皆さんが思っているほど恐れる必要はないというのが現実です(実際私もアメリカに来る前は銃を恐れていましたが、思っていた以上に安全だなというのが今の感想ですね)。
ですので、治安が良い国として有名な我が日本を含めても、そこまでアメリカ・イギリスで治安の良さ悪さを感じることはありませんでした。地上は、ですよ。

地下鉄
先ほどの治安は、あくまで地上の治安について書かせていただきました。
なぜ地上と地下で分けたかというと、地下の治安が悪い都市があるからです。
それはいうまでもなく、アメリカの最大都市、ニューヨークです。
ここではニューヨークとロンドンの地下鉄の違いについてまとめていきたいと思います。

ちなみにニューヨークと比べて、ボストンとワシントンDCは地下鉄の民度がだいぶ良いです。


綺麗さ
日本ではあまり気にする必要がないのですが、海外の地下鉄は、駅構内や車両の綺麗さが非常に重要です。
綺麗さにおいては、正直ロンドンがニューヨークより断然綺麗です。
ちなみに、ロンドンと東京だと東京の方が綺麗ですが、ロンドンとニューヨークほどの差は全然ありません。
ニューヨークは本当に駅がボロくて、ホームレスがいることも多く、夏は暑く、冬は寒いという最悪の環境から汚れた地下鉄に乗るので、お金を払っていることが馬鹿馬鹿しいレベルなのですが、ロンドンは駅はもちろん、車両も著しく汚れているものはありませんでした。
路線によって車両が違うので、例えばPiccadilly Lineなど多少年季のある車両が走っている路線もありましたが、ニューヨークの車両と比べると新品レベルに綺麗だったので、ニューヨークに半年いるだけで日本人なのにカルチャーショックを受けました。
私はロングアイランドに住んでいるので、定期的にニューヨークの地下鉄を利用することはないのですが、ニューヨークの地下鉄を生活の一部(通勤・通学)にするのははっきり言って嫌です。
ですが、ロンドンの地下鉄は毎日乗れるなと感じました。
それくらい綺麗さに違いがあります。

電波
あまり触れられることのない内容ですが、お伝えしたいと思います。
日本だと、地下鉄に乗っていてもスマホでメッセージを送ったり、調べ物をすることが簡単にできますよね。
これ、ありがたいことなんだなぁとアメリカに来て強く思いました。
ニューヨークの地下鉄は地下を走行中駅以外は一切電波が繋がらないので、自分が今どこにいるのかすらスマホ上ではわかりません。
ロンドンはどうなのか確かめたのですが、ロンドンも基本的には電波がつながりませんでした。
ですがロンドンの場合は、ニューヨークと異なり各駅にWiFiがあり、一度設定をすると自動で接続されるので、そこは非常に便利だと感じました。
スマホが繋がらないので、日本と比べて地下鉄内でスマホをいじる人が少なく、代わりに読書をしている人が多いのが特徴的です。
ちなみにニューヨークもロンドンも、寝ている人はほとんどいません。


不審者
日本の地下鉄ではは、地下鉄車内で叫んでいたり、変なことをしている人がいた場合、ものすごく目立ちますよね。
ニューヨークだと、毎回ではありませんが、そのような人が乗っている可能性が全然あるので、鉢合わせても全く驚きませんし、お金を求めてくる人もいます。
ロンドンの地下鉄は、3日間で10回ほど乗ったのですが、一度だけお金を求めてくる人がいました。
まあ、一回でもあるので、日本と比べたらだいぶおかしいのかもしれませんが、私はニューヨークに慣れてしまっているので、感じ方が異なりました。
ニューヨークの地下鉄でお金を求めてくる方は、かなりお金に困っていることが外見(服装や匂い)ですぐわかるほど貧しい人がほとんどなのですが、ロンドンの地下鉄でお金を求めていた方は服もトミーヒルフィガーを着ていましたし、流れ作業的な形で車内を歩いていたので、深刻度の違いに気づいてしまいました(もし日本からロンドンに旅行に来てこの光景を見たら、すごく驚いたと思います)。
またニューヨークとは違いロンドンは地下鉄の深夜運転がないので、ホームレスが車内で横になって寝るということも起こらないのも、良い点だと感じました。

運賃
ここまで、ニューヨークの地下鉄を散々ディスってきましたが、ロンドンの地下鉄と比べて一つだけ勝っている点があります。
それが、運賃計算です。
単純な運賃でもニューヨークの方が安いことが多いのですが、それ以上に重要なのが、ロンドンの地下鉄の運賃が複雑ということです。
ロンドンの地下鉄の運賃はピーク時とそれ以外で運賃が異なりますし、また利用した駅のゾーンによって運賃が決まるので、いちいち確認する必要があります。
さらに1日に一定の額地下鉄を利用するとそれ以上加算されませんし、現金でのチケット購入の場合とキャッシュレス決済では運賃が大幅に異なります。
それに比べると、ニューヨークは地下鉄の運賃が一律2.9ドルなので、とにかく計算がしやすいですし、一律なので乗車前に一回カード(クレジットカード、OMNYカード、メトロカード等)をタッチするだけなので手間も省けます。
よって、ロンドンの地下鉄と比べた際に唯一MTAが勝っているのは運賃ということになります。
ニューヨークの地下鉄についてもっと知りたい方は、こちらのブログをご覧ください!→https://rh-studyabroad-trip.blog/how-terrible-mta-is-in-japanese/

天気
軽視しがちですが、留学に行ってめちゃくちゃ大事だと感じたのが、天気・気候です。
これに関してはアメリカの方が良いと思います。
私が現在住んでいるロングアイランドはニューヨーク州に属しており、アメリカ東海岸の中でも北側に位置しています。
よって冬は非常に寒さが厳しく、雪もたくさん降ります。
2月はもうすでに4・5回降っていると思います。
ですが、雪の日以外はほぼ毎日晴れるので、雨は本当に少ないです。
雨が少なく、毎日太陽が観れるというのは人間を健康にさせてくれます。
1月に10日間ほどイギリスに行ったのですが、半分以上は雨が降っており、雨が降らなくてもどんよりとした雲が広がっていることが多かったです。
奇跡的にロンドンで観光をした二日間は晴れていたのですが、基本的にイギリスでは雨がたくさん降るので、あまり気分が上がりづらいのが事実です。
冬休みは特にすることがあまりなかったので、毎日私は散歩をしていたのですが、それはアメリカがほぼ毎日晴れているからできたことで、イギリスに留学していたらおそらく雨のせいで部屋に篭らざるを得ないことが多かったのだろうなと感じました。
晴れることは想像以上に大事ですので、イギリスへ行かれる方は覚悟をしておいた方が良いと思います。

ちなみに西海岸はほぼ雨が降りません、そして雨が降らないのでアメリカは常に乾燥しています。


移動手段
アメリカとイギリスの根本的に違うところは、国土の広さです。
イギリスは日本よりも国土の小さい島国ですが、アメリカは東海岸(ニューヨーク)から西海岸(ロサンゼルス)まで飛行機で6時間ほどかかる非常に大きな国になっています。
ですので、イギリスでは鉄道が発達しているのに対し、アメリカでは鉄道は主に大都市圏の地下鉄と通勤電車、そして以前紹介したアムトラックという高速鉄道のみしかありません。
またこのアムトラックも、高速鉄道として本数が多く運転されているのは基本的に東海岸のボストン・ニューヨーク・フィラデルフィア・ボルティモア・ワシントンDCにかけてであり、それ以外の区間では1日に一本のみの運行であったりと、日本の新幹線と比べると本数・スピードともに大きく劣ります。
アムトラックに関しては、こちらのブログにてまとめてあります。是非!→Amtrakでの残念な経験
ですので、アメリカでは鉄道という文化があまり盛んではありません。
私が現在住んでいるロングアイランドはLIRR(ロングアイランド鉄道)という鉄道が走っており、シティに行くのに毎回重宝していますが、このような通勤列車がある都市の方が珍しいくらいで、アメリカでは近距離移動は車、長距離移動は飛行機がそれぞれ独占している形となっています。
その代わり飛行機がとにかく本数が多く、路線も充実しています。
例えばニューヨークからだと、近くのボストンやワシントンDCにも飛行機が飛んでいます。
これは、アムトラックがそこまで高速ではないからで、ニューヨークからボストンはアムトラックの場合4時間ほど、ワシントンDCは3時間半ほどかかってしまいます。
一方、イギリスは日本と同じく国土が小さいため、鉄道網が発達しており、また日本の日立がイギリスの新幹線車両を製作していたりします。
日本と異なり新幹線の遅延、そして運行取り止めが頻繁に起こりはするものの、車がなくても他の都市に容易に行くことができます。
例えばイギリスの首都・ロンドンからイギリス中部の都市・リーズまで私は行ったのですが、300km以上離れているものの2時間強で行くことができるので、だいぶ快適でした。
鉄道に慣れている日本人からすると、同じく島国で国土も日本より小さなイギリスの方が親近感が湧きますし、車や飛行機に頼らず都市間移動ができるのは強みですよね。
また車もイギリスは日本と同じ左車線ですが、アメリカは右車線なので、車を運転する際でもイギリスの方が簡単だと思います。

チップ
次に紹介したいのがチップです。
以前のブログでも紹介した通り、アメリカで外食をすると、必ずチップ支払いの選択をする必要があります。
もちろん、チップですので、義務ではないはずなのですが、支払い時点でチップをすでに加えている店だったり、チップの支払わない選択ができない店もあります。
チップは基本的には元の値段の15-30%ほどを支払うことが多いのですが、チップを多くもらおうと過度に話しかけてくる店員がいたりするので、チップ文化のない日本人からするとあまり心地の良いものではありません。
チップのせいでメニューには15ドルと書いてあるのに、結局20ドル以上支払うということもざらにあるので、普段はほぼ外食をしません。
しかし、旅行中はどうしても外食せざるを得ませんよね。
イギリスの場合は、チップ文化がなく、その代わり10%ほどサービス料を取られることが多いです。
チップのように客が額を決めるのではなく、店が決める方が絶対良いですし、また10%はそこまで大きくないので、外食をしてもイギリスでは嫌な気持ちになりませんでした。
日本との違いは、サイゼリアのような安くて美味しいファミリーレストランがアメリカやイギリスにはないということです。
よって、安く済ませたかったらマクドナルドやバーガーキングでハンバーガーを食べるか、ピザを食べるかしかなく、それ以外はどこもややお高めのレストランばかりです。
ですので、その中でもチップ支払いの必要がないイギリスの方がアメリカよりはいいですが、どちらの国も物価は非常に高いです。

日本はオリジンやほっともっとのようなお弁当屋さん、松屋や吉野家のような牛丼屋さん、丸亀製麺のようなうどん屋さん、そしてサイゼリアのようなファミリーレストランと、気軽に入れる店が本当に多いです。量もたくさん食べれますし、美味しいですし、ファミレスなら長居もできますもんね。
コンビニ
最後に紹介したいのはコンビニ事情です。
コンビニに関してはアメリカとイギリスを比べるとイギリスの圧勝ですが、日本ほどではありません。
アメリカには日本でもお馴染み、セブンイレブンというコンビニがありますが、はっきり言って論外です。
高いですし、日本と比べて数が多いわけでもなく、さらにお菓子や飲み物の販売が多いため、日本のように朝食用に軽くパンやおにぎりを買うような感じではありません。
パンは売っているのですが、すごく高いので一度も買ったことがありません。
アメリカは1週間分の食パンは2ドルから3ドルほどで買えますが、一食分のパンはそれだけで3ドルしたりします。
ですので、セブンイレブンに行くくらいだったらサブウェイであったり、ダンキンドーナツ(アメリカの大手ドーナツチェーン)に行った方が良いです。
それと比べると、イギリスのコンビニはしっかりしています。
私はロンドンに行った際テスコエクスプレスというコンビニ行ったのですが、日本のようにサンドウィッチが大量に売ってあります。
というかイギリスはどこに行ってもサンドウィッチが売っており、サンドウィッチと同時にお菓子と飲み物を一緒に買うことで、大きな割引を受けることができます。
私が利用したロンドンのテスコエクスプレスではサンドウィッチ単品と、この三点の割引値段が同じでしたので、日本ではお菓子や飲み物を買わない私ですが、イギリスでは購入しました。
アメリカは水一本で3ドルとか平気でするので、だいぶ良心的です。
このイギリスの割引はmeal dealと呼ばれており、main(サンドウィッチやパスタ等)、snack(お菓子がメインだが、果物や卵、寿司などもこれに該当する)、drink(水だけでなく、炭酸やジュースなどで、アルコール以外はほぼ全て対象)の表記がある商品をそれぞれ購入することで大きな割引を受けることができます。
駅や大学、空港の売店でもこのシステムがあったので、非常に画期的だと感じました。
アメリカには一切ありませんね、ちなみに。

今回はアメリカよりイギリスの良いとこが多かったですね。アメリカの良いところも探してお伝えできたらなと思っています。


以上になります。いかがでしたか。特にコンビニ事情等はなかなか触れている人が少ないと思うので、このブログを読んで知っていただけたら幸いです。本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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