最近留学に関しての投稿があまりできていなかったので、今回は久しぶりに留学をテーマにして、アメリカに留学することのメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。アメリカに留学を考えている人や、留学をしてみたいけど国選びに迷っている人は是非読んでいただけると幸いです。
メリット
1. 英語ネイティブの国
何よりも最も大事なのが、アメリカは英語が第一言語(政府はアメリカの公用語を宣言していない)であるということです。
前に書いたことがありますが、世界の中でも英語がネイティブの国は実はあまり多くなく、一般的にはアメリカ・カナダ・イギリス・ニュージーランド・オーストラリアの5カ国です。
なので、英語力を伸ばしたい人や、日常生活で日本語・英語以外の言語を使いたくないという人には、非常におすすめな国になっています。
特に、日本ではなかなか上達させるのが難しいリスニング、スピーキングの力を一気に伸ばすことができます。
スピーキングに関しては、話せば話すほど成長するので、伸ばしたい場合は英語を使う機会が多い国に留学することを強くおすすめします。
アメリカは多民族国家ですので、最近だと特にラテン系や中国系の移民が増えており、スペイン語や中国語耳にする機会も多いです。
しかし、日常生活においては英語さえ話せれば困ることはまず無いので、日本語と英語以外がさっぱりな私にとって、アメリカは最善の選択でした。
2. 日本はアメリカ英語
日本の中学・高校では英語を学びますよね(最近は小学校でも英語の授業があるらしいですが)。
日本の教育機関の英語は、基本的にイギリス英語ではなくアメリカ英語を採用しているので、その点でもアメリカはおすすめだと思います。
アメリカ英語とイギリス英語では、一部スペルや発音が異なり、またイギリス北部だと特有のなまりがあったりします。
アメリカでは、実際に留学してみて、そのようなことを経験したことはありません。
私はアメリカ東海岸・ニューヨーク州に留学をしており、よく東海岸の英語のスピードは速いと言われますよね。
しかし実際に感じるのは、英語のスピードが速いネイティブスピーカーよりも、ラテン系アメリカ人の英語の方が聴き取りが難しいということです。
ですので、東海岸の英語のスピードを必要以上に恐れる必要は無いと思います。
3. 選択肢が非常に多い
アメリカの良い点は、国土が非常に広いため、様々な都市に大学があるということです。
大都市だけでも西海岸だとロサンゼルス、サンフランシスコ、サンディエゴ、東海岸だとボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントンD.C.、内陸部だとシカゴ、南部だとヒューストンやダラスなど、とにかく選択肢が多いです。
大学が多い分、学べる学問も多く、さらに世界中から学生が集まってくるので、彼らから刺激を受けることもできます。
私の所属している早稲田大学の場合、世界中に協定校があり、私の友人も様々な国の大学で留学をしていますが、協定校の数はアメリカが郡を抜いて多くなっています。
アメリカは全50州で構成されており、私は現在ニューヨーク州にいますが、ニューヨーク州だけでも非常に大きく、私の大学が位置しているロングアイランドからナイアガラの滝があるバッファローまでは車で7時間もかかります。
大都市もあれば田舎もあれば、砂漠地帯まであるのがアメリカで、同じ国にも関わらず場所によって全然異なる体験ができる(例えばロサンゼルスとニューヨーク)のもアメリカの良さだと思います。
4. 日本人の数が適度
また、アメリカ自体は日本との関係が非常に深い国なので、同時にアメリカへ留学している日本人も多いですが、彼らがアメリカ中に散らばるので、大学において日本人で固まってばかりということがあまりありません。
私がいま留学をしているストー二ーブルック大学は、日本人交換留学生が私を含めて4人で、正規の日本人留学生が何人かいますが、数えられる程度です。
私は、日本人はこれくらいの数がベストだと思います。
というのも、多すぎると日本人で固まって英語を話さなくなってしまいますし、少なすぎると孤独になってしまう瞬間があるからです。
例えばオーストラリアは、日本から時差も少なく、また日本人も多いので、日本人で固まってばかりの学生がいる(もちろん、そうではない学生の方もたくさんいるのは承知の上です)ので、留学の意味が薄れてしまうことがあります。
その点でアメリカは多くの場合、日本人の数が多すぎず少なすぎず丁度いいので(一般的に西海岸の方が東海岸より日本人が多く、内陸部は少ないです)、おすすめだと思います。
5. 娯楽が多い(都市部)
内陸部は違うかもしれませんが、娯楽が多いのも特徴的です。
私の場合、ニューヨーク中心部まで鉄道で2時間かかるのどかな田舎に大学が位置していますが、逆に2時間電車に乗ればあらゆる娯楽を楽しむことが出来ます。
よく北米の英語ネイティブの国としてアメリカとカナダが比較され、銃社会のアメリカが怖いという理由でカナダに留学をするという学生がいます。
もちろん治安面ではカナダは銃が禁止なので、安心出来るでしょうが、大都市の数や人口、気候、娯楽を比較した場合は圧倒的にアメリカが勝っています。
個人的に私は野球が好きなので、アメリカの留学候補先は、メジャーリーグのチームがある州・都市に絞っていました。
スポーツだと、アメリカは他にもバスケ・アメフト・ホッケーが人気なので、それらのスポーツが好きな場合は、容易に現地観戦が可能です。
特に長期留学の場合、娯楽がないとなかなか楽しめないと思うので、スポーツ・映画・観劇・観光・美術などあらゆる点で長けている点では(特にカナダと比較して)アメリカはおすすめです。
デメリット
1. 物価・生活費が高い
まず一番深刻なのが、物価・生活費です。
これは、アメリカで現在インフレが進んでおり、物価や生活費が高騰していることに加えて、円安も深刻であり、現在ブログを書いてるアメリカ東海岸時間2024年12月26日午後10時時点で1ドル=157.62円となっています。
2022年の2月までは1ドル=110円台だったことを考えると、ここ一二年の円安はかなり深刻で、奨学金を取らないとアメリカへの留学が金銭的に厳しいという場合もあります。
例えば食事にしても、ニューヨーク州の場合15-20ドルだと安い部類に入り、つまり日本円に換算すると一食が3000円を超えることも普通にあるということです。
私は交換留学のため、学費は早稲田大学に支払っているのですが、寮費に関しても、マンハッタンから鉄道で2時間という立地で月20万円という、日本では考えられないような金額になっています。
また大学の食堂を1セメスター(4ヶ月ほど)使い放題というプランの場合、3800ドル(日本円で60万円ほど)なので、アメリカ留学は特に今はお金がかかってしまいます。
しかし、円安の傾向は対米ドル以外でも起こっているので、この問題はアメリカに限った話ではありません。
2. チップ
もう一つお金関係で頭を悩ませるのが、チップです。
日本はチップ制度がありませんが、アメリカはチップ文化が根強い国です。
しかし20年間私は日本で育ってきたので、正直なところチップに関してはあまり理解をすることができません。
というのも、交換留学生は大学のキャンパス内を除いて原則働くことができないので、アメリカ滞在中はお金が減っていく一方です。
それに加えて、上で述べた通り食費は日本よりもずっと高いので、正直外食のたびにチップを20%も払うと、すぐに大金になってしまいます。
チップはあくまで義務ではなく、サービスに対して感謝の意味を込めて渡すもののはずなのですが、アメリカでは物価高騰により従業員がチップを受け取らないと生計を立てるのが厳しいという状況になっています。
ですので、中には大したサービスもせずに、料理のクオリティも低いのにも関わらずチップの支払いを義務付けてくる店もあり、嫌な思いをした経験があります。
また、チップを払わないという選択もできるので、最近はその選択をすることも多いのですが、チップは払うのが当たり前という暗黙の了解のようなものがアメリカにはあるので、商品に対する金額を払っているのにも関わらず、何か嫌な気持ちになります。
アメリカにいる限り、チップは切り離せない問題なのですが、非常にストレスの溜まる原因となっています。
3. 日本との時差が大きい
日本との時差に関しては、特に私が今東海岸にいるので非常に大きいです。
サマータイム実施中は日本から13時間遅れ、それ以外は14時間遅れとなっているので、日本の友人や家族と話す時はどちらかが早朝あるいは深夜に起きている必要があります。
正直、この時差は皆さんが思っている以上に大きいです。
ロサンゼルス等西海岸の場合はさらに3時間、ニューヨークより遅いので、正直日本との時差的には西海岸の方が負担は少ないと思います。
長期休み中なら問題ないのですが、授業期間中だと生活リズムが乱れてしまい、あまり良いことではありません。
しかし私はすでにアメリカに4ヶ月滞在し、あと五ヶ月滞在するので、日本の友人と定期的に連絡や電話をするのが一つの楽しみかつ気晴らしです。
このように留学中の学生は、多くの場合日本の友人と連絡を取ることが多いので、東海岸の場合特に避けてることのできない悩みになります。
4. 日本と比較すると治安が悪い
治安に関しては非常に心配していたり、怖がっている日本人が多いと思います。
それはやはりアメリカが日本よりもずっと格差社会なので、貧困な人たちによる軽犯罪が非常に多いということ、そして銃の所持が許容されているので、銃撃事件が後を経たないことの二点に起因していると思います。
しかし特に銃に関しては、大統領選挙に関して偏向報道をする日本のメディアが必要以上にアメリカの銃撃事件を報道していることで、アメリカは危険な国だという印象を日本人に植え付けている気がします。
もちろん銃が許容されている以上気をつけなくてはいけないのは当たり前ですが、必要以上に恐れるほどアメリカの治安は悪くありません。
また、アメリカの中でも治安が良い都市、悪い都市ははっきりと分かれていますし、同じ年の中でも安全なエリア、危険なエリアをしっかりと理解していれば、怖い目に遭う機会を格段と減らすことができます。
ニューヨーク・シティの場合は、一般的にブロンクス地区が治安が悪いとされているので、私はヤンキースタジアムで試合観戦をした以外は訪れていません。
日本以上に気をつけることは多いですが、恐れすぎる必要はないのかなと思います。
5. 車社会
最後は、アメリカでは一部の都市を除いて車が必須だということです。
ニューヨーク州の場合、マンハッタンやブルックリンは車がなくても地下鉄等で移動をすることができますが、私が住んでいるロングアイランド・サフォークカウンティでは、バスこそあるものの、車があると圧倒的に便利です。
日本で免許を持っている場合、国際免許証を取得することでアメリカでも運転することができますが、アメリカは日本と異なり右側通行なので、正規留学をする方を除いて車を運転することはあまりおすすめしません。
その代わり、アメリカでは大学に自分の車を駐車している大学生が非常に多いので、私の場合は彼らの車に乗せてもらい、買い物や食事を一緒に行ったりしています。
私の場合はマンハッタンへ行く際は必ず鉄道を使うので、アメリカの中だと恵まれている方だと思います。
都市によっては全く鉄道がない地域もありますので、注意が必要だと思います。
まとめ
以上が、アメリカ留学のメリット、デメリットになります。
英語力の大幅向上や、学べる学問の豊富さはアメリカの素晴らしいところですが、金銭問題や時差など欠点もあるので、アメリカと他の国への留学とで悩んでいる人は特に参考にしていただけるとありがたいです。
また冬休み等で日本へ一時帰国をすることを考えている場合は、直行便の有無などを確認すると良いと思います。
東海岸の場合、直行便はそれぞれボストンが1日一往復、ニューヨークが1日五往復、ワシントンD.C.が1日二往復の運行となっており、フィラデルフィアやボルティモア、マイアミ等への直行便の運行はないのでご注意ください。
最後に、アメリカ留学をされる方は、ぜひ一度ニューヨーク・マンハッタンを訪れることをお勧めします。
物価は非常に高いですが、世界一の都市で金融・経済・文化の中心地なので、日本のどの年でも感じることのできない熱気・感動を味わうことができるので、訪れる価値は間違いなくあります。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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