今日は、私がアメリカの大学に留学して、日本の大学生とアメリカの大学生に決定的な違いがあることを5つ見つけたので、ぜひここでまとめて行きたいと思います。またこれはあくまでもそのような傾向があるというものに過ぎず、日本・アメリカそれぞれ地域によって違いはあると思います。大学の所在地はそれぞれ日本は東京都新宿区、アメリカはニューヨーク州ストーニーブルック(マンハッタン・ストーニーブルックの距離はおよそ東京から大月と同じ)です。本日もよろしくお願いします。
旅行の回数の違い
旅行好きな私が一番に感じたのは、アメリカの大学生は旅行をあまりしないということです。
日本だと、大学生同士で旅行をする人は非常に多いですよね。
少なくても、サークルに入っていれば合宿がありますし、レンタカーを借りて近場に日帰り旅行をする人も多いでしょう。
また、長期休み中に新幹線や飛行機を利用して日本国内の別の地域や海外に行く学生も多いですよね。
最近はLCCや夜行バスの普及もあり、日本では学生が安く旅行を楽しめる環境が整っていると思います。
アメリカも、飛行機は特にLCCを使えばそこまで高額ではありませんし、行先も豊富です。
しかし、大学生が友人同士で旅行に行くのはあまり人気ではありません。
大学の知人のインスタを見ても、旅行に行っているのは韓国人の交換留学生ばかりで、ニューヨーク出身なのにボストンやフィラデルフィアにすら行ったことがないという友人もいます。
さらに、マイアミに行った際にアメリカン航空を利用したのですが、大学生の乗客はほとんどおらず、大多数が家族連れか50-60代の夫婦でした。
LCCの状況は分かりませんが、日本では私は常に大手のANAを利用し、学生も乗っているので、日本とアメリカの違いを身をもって体感しています。
アメリカの大学生が旅行をあまりしないのは、シンプルにお金がかかること、そして次のチャプターで詳しく述べますが、あまりアメリカの他地域に詳しくないことが挙げられます。
アメリカはインフレが止まらず大きな問題になっており、その影響でホテルが非常に高いです(最低でも50ドル程で、税金も日本よりかなり高いです)。
ホテルが高いので、Airbnbを使うという選択肢もあるのですが、やはり快適さはホテルが勝ります。
あとは日本のようなファミリーレストランや牛丼屋がないため、旅行先での食事もかなりかかります。
一食で最低でも15-20ドルはかかるので、滞在が長かったりたくさん食べたい場合はかなり出費が大きくなります。
例えば12月にボストンに行ったのですが、ハンバーガーとクラムチャウダーとポテトサラダとスムージーで30ドルほど(チップは払いませんでした)し、これでも安い方だと思います。
よって、金銭的にきつい(ニューヨーク州の最低賃金は18ドル)ので、アメリカの大学生はあまり旅行に積極的ではなく、また経験の少なさから旅行の計画を立てるのがあまり上手ではありません。
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アメリカに留学している、あるいはする学生で、現地の友人と旅行する際は、できるだけ自分で計画を立てた方が良いです。
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自国の地理の知識
先程の旅行に関するチャプターで、アメリカ人があまりアメリカについて詳しくないと書きました。
意外かもしれませんが、日本人ですらアメリカ人よりもアメリカの地理に詳しいこともあるくらい、アメリカ人の大学生は自分の国のことをわかっていません。
というのも、日本には47都道府県がありますよね。
全部名前と位置を覚えている人が多いでしょうし(小学校でやります)、たとえ名前が出てこなくても全く知らないということはほぼないでしょう。
しかし、アメリカ人は多くが自分の住んでいる街や州とその周りのことしか知らず、50州全て言える人はあまりいません。
さらに、都市の名前もあまり知りません。
私は野球が好きなので、メジャーリーグのおかげでアメリカの都市名はある程度分かりますが、例えばアメリカ人の友人にピッツバーグやシンシナティという都市名を言っても、軽く流されてしまいます。
シカゴやロサンゼルス、アトランタなどの主要都市はさすがに知っていますが、中規模都市の名前すらあまり知らないというのはかなりの衝撃でした。
私は日本の小中高を卒業したので、アメリカの教育についてはあまり詳しくありませんが、外国人である私よりもアメリカの地名に詳しくないのはどうなんだろう、と思っています。
車の所持
次に違う点は、アメリカの大学生は車の所持率が非常に高いということです。
前もお伝えした通り、アメリカは車がないと基本的には生きていけない国で、ニューヨーク州で鉄道が走っているロングアイランドでも、車を持っている人が大多数です。
ロングアイランドの住民が車を持っているということは、同時に学生も車を持っています。
大学の敷地にはいくつもの大きな駐車場があり、教授や大学関係者、学生など非常に多くの人が車を所有しています。
日本の場合、車の免許こそ持っている大学生が多いですが、レンタカーをして車を運転するのが主流なため、あまり自分の車を持っている人は多くないですよね。
特に日本の場合、都市部に大学が集中しているので、大学生で日常的に車を運転する必要のある人はあまり多くないです。
よって、当たり前のように学生が車を持っているアメリカには最初驚きましたが、やはり車があると非常に便利です。
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友人の運転で、モールやスーパーに行って簡単に買い物や食事ができるので、アメリカ留学の際にはぜひ車を持っている友人を作って、いっぱい乗せてもらってください。
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住まい
アメリカの大学生は、実家から大学に通学している人が少ないです。
ストーニーブルック大学の場合は特に、実家から通っている人がほぼいません。
私のような留学生の場合は当然アメリカに家族がいないので、大学の寮に入るのですが、アメリカ人の学生も寮に入ったり、大学の近くに家を借りたりする場合がほとんどで、あまり実家から通学するというのは主流ではありません。
ストーニーブルック大学の場合は特に、ニューヨーク州立大学なので、ニューヨーク・シティに実家がある学生が非常に多く、NYCからストーニーブルックは鉄道で片道2時間ほどかかってしまうため、彼らは寮に入るか家を借りるかしています。
具体的には、日本の大学では、1時間以上かけて実家から通学している友人も多いですが、アメリカの友人は、実家が車で40分ほどのところにあるのにも関わらず、寮に入っている友人がいます。
これは寮が大学の敷地内にあるので、非常に大学へのアクセスが良い事が要因だと考えられます。
また、ニューヨーク・シティに実家がある学生は、金曜の夜に実家に帰る人が非常に多いです。
日本の場合、大学生で1人暮らしをする人は、留学生であったり、他の都道府県出身の学生(例えば、佐賀出身の人が大阪の大学に行くなど)が多いので、毎週実家に帰ることはできないですよね。
もちろんアメリカにも他の州から来ており、休みにならないと帰れない学生も多いです。
私にはボストン(マサチューセッツ州)から来ている友人がおり、彼は大学の寮に入っているのですが、最速でも片道4時間ほどかかるため、毎週帰ることは出来ません。
しかし、彼は秋休みや感謝祭のような、1週間弱の休みの際にはボストンの実家に帰っていました。
日本の大学生の場合、実家暮らしの場合は親とほぼ毎日会いますが、一人暮らしの場合は年に数回しか会わないという人も多いと思います。
一方、アメリカは実家暮らしが少ないため、毎日会う人はあまりいませんが、毎週実家に帰る学生は多いので、週・月に数回家族と会う大学生はたくさんいます。
また、他の州から来ている学生も、長期休みは実家に帰る人がほとんどなので、日本の一人暮らしをしている学生よりは家族と会う回数は多いと思います。
ですので、アメリカの大学生は親から自立していると聞いた事がある人がいるかもしれませんし、現にそのように形容されることもありますが、日本の一人暮らしをしている大学生の方が自立しているような気がします。
娯楽
最後に違いを感じるのは、娯楽です。
ここで言う娯楽とは、休日や平日の夜など大学の授業がない時の楽しみで、日本の大学生の場合、居酒屋に行って飲み会をしたり、サークルをしたり、カラオケやボウリングに行ったり、スポーツ観戦をしたり、パチンコや競馬などの賭け事をしたり、映画を見にいったりと様々な楽しみ方があると思います。
しかし、アメリカの場合、私が知っている限りあまりこのようなことをしている大学生はいません。
そもそも、先程述べたようにアメリカの場合、休日は実家に戻り家族とゆっくり過ごす大学生が多いです。
ですので、この時点で休日の過ごし方が多くの日本の大学生と異なっています。
私のような留学生は週末、NYCに行ったりする(観光のようなもの)のですが、アメリカ人は多くがニューヨーク州在住のため、あまり高頻度でシティには行きません。
これは東京で生まれ育った私が東京にいた頃に東京中心部にあまり行かなかったのと同じなので共感することが出来ます。
しかし、アメリカ人の友人と遊びに行く際にすることは正直車に乗って少し離れたレストランに行くか、モールに行くくらいしかありません。
というのも、アメリカではお酒やタバコが解禁されるのは20歳ではなく、21歳で、21歳未満が入れないお店が結構あるのです。
そして21歳は大学3年生の歳なので、アメリカの大学生はそもそも日本ほど楽しめる娯楽が少ない気がします。
正直21歳未満の実家に帰らない大学生の場合、休日や夜はホームパーティをするか(ホームパーティはアメリカの文化なので盛んです)、車でどこかに行くか(多くは食事とモール)、バイトをするか、寮や家でゆっくりするぐらいしか基本的にはすることがなく、正直日本より退屈です。
またバイトをしていない大学生も日本に比べると多く、バイトしていなくても決して珍しくありません。
私は野球が好きなので、日本でもアメリカでも野球観戦をしに球場へ行きますが、スポーツ観戦もアメリカの大学生にはあまり人気ではなさそうです。
というのもバスケや野球などのスポーツはアメリカで非常に人気で、大学生にもファンは多いのですが、彼らの多くはあくまでテレビで見ることが多く、実際にスタジアム等で観戦することは稀なようです。
大学生になって1年半でプロ野球を50試合ほど見に行った私がもちろん多い方なのは承知していますが、たまにはスポーツを観に行くのもいいのになぁって思ったりします(アメリカの4大スポーツ、アメフト・バスケ・野球・ホッケーはいずれも世界最高のレベルなので尚更です)。
また日本の大学では、サークル活動が非常に盛んですよね。
サークルはアメリカにもあるのですが、多くの場合は各サークルの幹事(representative)数人が毎週の企画を計画し、その企画には基本的に誰でも参加することが出来る仕組みになっています。
ただし、スポーツやパフォーマンスのサークル・クラブの場合は学期の最初に正式に入る必要があります。
ストーニーブルック大学の場合、世界各国から学生が集まっているため、多くの国のStudent Organization(学生組織)があります。
日本もJSO(Japanese Student Organization)と呼ばれているものがあるのですが、日本人よりも中国人と韓国人が多いです。
このように制約が少ないため、サークルに入っておらず、好きなイベントだけ参加する学生も多いのがアメリカのサークル事情になっています。
また休みの日に校外で活動することもあまり無く、特に冬休みや夏休みの長期期間は活動が一切ありません。
これは前のブログでも話した通り、アメリカは長期休み中ほとんどの学生が母国や地元に帰り、大学から人がいなくなるからです。
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私は結構サークルを探したのですが、結局無所属で、たまに折り紙やアジア系のイベントに出席します。
この5点が日本とアメリカの大学生の違いになります。できるだけ、実際に経験してみないと分からないようなことをまとめたと思います。少しでもアメリカの大学事情に詳しくなってもらえると幸いです。本日も最後まで、ありがとうございました。
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